NISAの​基本を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • NISAで​非課税に​なる​ものと、​使える​人・口座の​決まりを​説明できる
  • つみたて​投資枠と​成長投資枠、​非課税保有限度額の​ちが​いを​説明できる
  • 損失が​他の​口座の​利益と​通算できない​点と、​2026年の​改正を​説明できる

先に読むとよいレッスン:株式・債券・投資信託を比べる、長期・積立・分散の​考え方を知る

目次

NISA⁠とは何か

NISAは、​NISA口座で​得た​運用益が​非課税に​なる​制度です。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

金融庁(出典「NISAを知る(NISA特設ウェブサイト)」を別のタブで開きます)は、​(ニーサ)を、​少額からの​投資を​行う​人の​ために​2014年1月に​始まった​「少額投資非課税制度」と​説明しています。​イギリスの​ISA​(個人貯蓄口座)を​モデルに​した​日本版ISAと​して、​NISAと​いう​愛称が​付けられました。

通常、​株式や​投資信託などに​投資して、​売却して​得た​利益や​受け取った​配当には、​約20%の​税金が​かかります。​金融庁は、​NISA口座で​投資した​金融商品から​得られる​利益​(売却益、​配当・分配金)は​非課税に​なると​説明しています。​ただし、​NISA口座で​投資できる​上限の​金額は​決まっています。

やさしく​言うと、​NISAは​投資の​商品ではなく、​税金の​かからない​枠が​ついた​口座の​仕組みです。

制度は、​2014年1月に​一般NISA、​2016年4月に​ジュニアNISA、​2018年1月に​つみたて​NISAが​始まり、​2024年1月から​新しい​制度に​なりました。​2023年までの​NISAで​投資した​商品は、​2024年からの​制度の​非課税保有限度額とは​別に​管理され、​金融庁は、​2023年までの​制度の​非課税措置が​適用されると​説明しています。​このレッスンは、​2024年1月に​始まった​制度を、​2026年10月時点で​説明します。

非課税は、損失がなくなることではありません

非課税に​なるのは、​利益などに​かかる​税金です。​NISA口座で​買った​株式や​投資信託も、​値下がりして​元本割れする​ことがあります​(この​教材の補足⁠)⁠。

要点

NISAは、​NISA口座で​得た​売却益と​配当・分配金が​非課税に​なる​制度で、​損失が​なくなるわけでは​ありません。

使える​人と​口座のル⁠ー⁠ル

2026年10月時点では、​日本国内に​住む18歳以上の​人が、​1人1口座だけ​開設できます。

金融庁(この節の出典の一覧へ)は、​NISAを​利用するには、​銀行や​証券会社などに​NISA口座を​開設する​必要が​あると​説明しています。​開設できるのは​日本国内に​住む18歳以上の​人で、​利用する​年の​1月1日時点で​18歳以上の​成人が​対象です。​口座は​1人に​つき1口座だけ​開設できます。​なお、​年齢の​決まりは​2027年1月1日以後に​変わる​部分が​あり、​最後の​節で​扱います。

金融機関は、​年単位で​変更できます。​金融庁に​よると、​利用者ごとの​非課税保有限度額は、​国税庁(出典「No.1535 NISA制度」を別のタブで開きます)が​一括して​管理しています。​変更には​届出書の​提出などの​手続きが​必要で、​変更前の​金融機関の​NISA口座で、​その年に​既に​株式などを​受け入れている​ときは、​その年分の​金融機関の​変更は​できません。

つみたて​投資枠と​成長投資枠を、​別々の​金融機関で​利用する​ことは​できません。​一つの​金融機関で​利用します。​開設した​金融機関を​忘れた​ときは、​税務署に​相談して​確認できる​ほか、​一定の​要件を​満たす人は​e-Tax​(国税庁の​オンラインの​サービス)の​マイページでも​確認できます。

要点

2026年10月時点で、​NISA口座は​日本国内に​住む18歳以上の​人が、​1人1口座開設​できます。

確認問題

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二つの​枠と対象商品

つみたて​投資枠と​成長投資枠が​あり、​併用できます。

金融庁(この節の出典の一覧へ)は、​2024年からの​NISAでは、​つみたて​NISAがに、​一般NISAがに​引き継がれ、​併用できるようになったと​説明しています。​年間の​投資上限は、​つみたて​投資枠が​120万円、​成長投資枠が​240万円で、​併用すると​合計で​年間360万円までです。​非課税で​保有できる​期間は、​どちらも​無期限です。

二つの​枠の​ちが​い​(2026年10月時点、​金融庁の説明⁠)

項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠1⁠2⁠0⁠万円2⁠4⁠0⁠万円
対象商品金融庁の​基準を​満たした、​長期の​積立・分散投資に​適した投資信託上場株式・投資信託など
非課税保有期間無期限無期限

成長投資枠には、​対象から​除かれる​株式や​投資信託が​あります。​つみたて​投資枠の​対象商品は​金融庁が​届出の​一覧を​公表しており、​成長投資枠で​投資できる​投資信託の​一覧は、​資産運用業協会(出典「NISA成長投資枠の対象商品|資産運用業協会」を別のタブで開きます)の​ホームページで​確認できると、​金融庁が​案内しています。

やさしく​言うと、​積立向けの​枠は​対象の​投資信託が​決められていて、​もう​一方の​枠は​上場株式なども​選べますが、​どちらにも​対象外の​商品が​あります。

要点

つみたて​投資枠は​年間120万円、​成長投資枠は​年間240万円で、​併用できます。​対象商品は​枠ごとに​違います。

非課税保有限度額と​枠の再利用

生涯の​上限は​1,800万円で、​売却すると​簿価の​分だけ枠が​戻ります。

金融庁(この節の出典の一覧へ)に​よると、​NISAには、​生涯を​通じて​非課税で​保有できるが​あり、​上限は​1,800万円です。​このうち成長投資枠で​使えるのは​1,200万円までで、​この1,200万円は​1,800万円に​含まれています。​つみたて​投資枠だけで​1,800万円を​使い切る​ことも、​成長投資枠だけを​利用する​こともできます。

年間投資枠と​非課税保有限度額は、​買った​ときの​金額​()を​もとに​計算されます。​商品を​売却すると、​翌年以降、​売却した​商品の​簿価の​分だけ​非課税投資枠が​復活し、​再利用できます。​金融庁は、​売却しても​損益が​なくなるわけではないと​注意しています。

架空の​例:簿価100万円の​投資信託を売る場合

これは​架空の​数字です。​NISA口座で、​簿価100万円の​投資信託を​持っているとします。

  1. 値上がりして​120万円で​売ると、​20万円の​売却益は​非課税です。
  2. 翌年以降に​復活するのは、​売却額の​120万円ではなく、​簿価の​100万円分です。
  3. 値下がりして​80万円で​売った​場合も、​復活するのは​簿価の​100万円分です。

枠は、​売却した​金額ではなく、​買った​ときの​金額​(簿価)で​数えます。

要点

非課税保有限度額は​1,800万円で、​売却すると​簿価の​分だけ​翌年以降に​枠が​戻ります。

確認問題

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税金の​扱いと注意点

配当の​受け取り方と、​損益通算できない​点に​注意が​必要です。

国税庁(出典「No.1535 NISA制度」を別のタブで開きます)に​よると、​非課税に​なるのは、​二つの​枠で​取得した​上場株式等​(株式や​投資信託など)の​配当等と、​売却して​生じた​譲渡益です。​このうち配当等は、​NISA口座を​開いた​金融機関を​経由して​交付される​もの​(株式数比例配分方式を​選んだ​もの。​証券会社などの​口座で​配当を​受け取る​方式で、​この教材の​補足)に​限られ、​発行した​会社から​直接交付される​ものは​課税扱いに​なります。

損失の​扱いにも​注意が​必要です。​国税庁は、​NISA口座で​取得した​上場株式等を​売却して​生じた​損失は​「ない​ものと​みな​される」と​説明しています。​そのため、​特定口座や​一般口座​(NISA口座以外の、​課税される​口座。​この教材の​補足)の​配当等や​譲渡益とする​ことも、​損失を​翌年以後に​繰り越して​差し引く​繰越控除を​する​ことも​できません。

架空の​例:課税口座の​利益と、​NISA口座の損失

これは​架空の​数字です。​ある年に、​課税される​口座​(特定口座)で​10万円の​利益が​出て、​NISA口座で​10万円の​損失が​出たとします。​税率は​約20%とし、​他の​税金は​考えません。

  1. NISA口座の​損失は​「ない​ものと​みな​される」ので、​課税口座の​利益10万円と​通算できません。
  2. 課税口座の​利益10万円に、​約20%の​税金が​かかり、​税額は​約2万円です。

NISA口座に​10万円の​損失が​あっても、​課税口座の​利益に​かかる​税金は​減りません。

税金の判断に迷うとき

NISA口座は、​利益が​非課税に​なる​一方、​損失の​通算や​繰越は​できません。​国税庁は、​国税に​関する​相談は​「税に​ついての​相談窓口」を​案内しています。

要点

NISA口座の​損失は、​他の​口座の​利益と​損益通算​できません。

2026年の​改正と​今後の見込み

決まった​改正と、​要望の​段階の​ものを​分けて見ます。

2026年10月時点で、​NISAに​関わる​改正が、​法律と​して​成立しています。​令和8年度税制改正の​大綱​(政府の​税制改正の​方針を​まとめた​文書)は​2025年12月26日に​閣議決定され、​法律案が​2026年2月20日に​国会へ​提出されました。​財務省(この節の出典の一覧へ)は、​この法律の​成立日と​公布日を、​どちらも​2026年3月31日と​しています。

2026年の​改正の​流れ​(財務省と e-Gov 法令​検索による⁠)

段階日付内容
成立⁠・⁠公布2026年3⁠月⁠3⁠1⁠日所得税法等の​一部を​改正する​法律​(令和8年法律第⁠1⁠2⁠号⁠)
施行⁠(⁠原則⁠)2026年⁠4⁠月⁠1⁠日別段の​定めが​あるものを除く
NISAの​0〜17歳の​部分の施行2027年⁠1⁠月⁠1⁠日この日以後、​口座を​開設できる

このうち、​口座開設の​年齢の​下限を​なくす改正では、​0歳から​17歳までを​対象に、​つみたて​投資枠が​設けられます。​財務省は、​この間の​年間投資枠を​60万円、​非課税保有限度額を​600万円と​しています。​一定の​年齢に​なるまで、​払い​出しに​制限が​あります。

一方、​金融庁(出典「令和9(2027)年度 税制改正要望について」を別のタブで開きます)は​2026年8月に、​令和9年度税制改正要望を​公表し、​「NISAの​利便性向上等」を​入れています。​非課税保有限度額の​当年中の​復活や、​つみたて​投資枠の​要件の​整備などを​求める​もので、​要望の​段階です。​決まった​ものではなく、​成立・公布・施行・適用開始の​日も、​決まっ​ていません。

やさしく​言うと、​0〜17歳も​つみたて​投資枠を​使えるようになる​ことは​法律で​決まっ​ていますが、​非課税保有限度額の​当年中の​復活などは、​まだ​要望の​段階です。

要点

0〜17歳の​つみたて​投資枠は​法律で​決まっています。​限度額の​当年中の​復活などは、​要望の​段階です。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • NISAは、​NISA口座で​得た​売却益と​配当・分配金が​非課税に​なる​制度です。​損失が​なくなるわけでは​ありません。
  • 2026年10月時点では、​日本国内に​住む18歳以上の​人が、​1人1口座を​開設できます。
  • つみたて​投資枠は​年間120万円、​成長投資枠は​年間240万円で、​非課税保有限度額は​1,800万円です。​売却すると、​簿価の​分だけ​翌年以降に​枠が​戻ります。
  • NISA口座の​損失は、​ない​ものと​みな​され、​他の​口座の​利益と​損益通算​できません。
  • 0〜17歳の​つみたて​投資枠は、​2027年1月1日以後に​口座を​開設できると​法律で​決まっています。​限度額の​当年中の​復活などは、​要望の​段階です。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。