トレンドと​移動平均線を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約10分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 上昇・下降・横ばいと​いう​値動きの​方向の​見方を​説明できる
  • 架空の​終値から​5日​移動平均を​計算し、​線の​向きが​何を​表すかを​説明できる
  • 移動平均線は​過去の​値動きを​まとめた​線で、​将来を​予想する​ものではない​ことを理解する

先に読むとよいレッスン:ローソク​足の読み方、時間の​幅で​チャートの​見え方が変わる

目次

トレンドと​いう​見方を知る

値動きの​大きな​方向を、​上昇・下降・横ばいに​分けて​見る​ことがあります。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本証券業協会(出典「株価チャート|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)は、を​過去の​株価の​動きを​グラフ化した​ものと​説明し、​過去の​株価の​動きを​見る​ことで、​相場​(値段の​動きの​状況の​こと。​この教材の​説明)の​パターンや​傾向を​知ることができると​しています。

値動きの​大きな​方向の​ことを、と​呼ぶことが​あります​(この​教材の​説明)。​このレッスンでは、​全体と​して​値段が​上がっている​状態を​上昇、​下がっている​状態を​下降、​あまり​方向が​ない​状態を​横ばいと​呼びます​(この​教材の​説明)。​日本取引所​グループ(この節の出典の一覧へ)の​用語集には、​相場が​動かない​様を​表す​「保合い​(もちあい)」と、​株価が​一定期間、​一定の​値幅を​行ったり​来たりする​相場状況を​表す​「ボックス​相場」が​あります。​保合いは、​横ばいに​近い​意味の​言葉です​(この​教材の補足⁠)⁠。

値動きの​方向の​見方​(この​教材の説明⁠)

呼び方チャートの見え方値段の動き
上昇全体と​して右上がり全体と​して​上がっている
下降全体と​して右下がり全体と​して​下がっている
横ばい右にほぼ水平一定の​範囲を​行き来している

見る期間で、方向の見え方は変わります

同じ値動きでも、​見る​期間を​短く​すると​上昇、​長く​すると​横ばい、のように​見える​ことがあります​(この​教材の​説明)。​レッスン​「時間の​幅で​チャートの​見え方が​変わる」の​とおり、​ローソク足1本が​表す期間に​よっても​形が​変わります。

やさしく​言うと、​トレンドは​「値段が​全体と​して​どちらへ​向かってきたか」を、​遠くから​眺めた​ときの​言い方です。

要点

トレンドは、​値動きの​大きな​方向を​上昇・下降・横ばいに​分けて​見る​言い方です。

移動平均線は​平均を​つないだ線

一定の​日数の​終値の​平均を、​毎日​出して​線に​した​ものです。

日本証券業協会(出典「移動平均線|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)は、を、​ある期間に​おける​株価のの​平均を​表した​折れ線グラフの​線と​説明しています。​日本取引所​グループ(出典「株価検索 -はじめての方へ-」を別のタブで開きます)は、​一定期間の​株価の​終値の​平均値を​毎日​(または​毎週、​毎月)​算出して​グラフ化した​もので、​長い​期間での​株価の​方向性や​転換点を​見つけるのに​有効だと​説明しています。

日本取引所​グループは、​5日​移動平均線なら、​今日から​遡って​5日間の​終値を​合計して​5で​割れば、​移動平均値が​求められると​説明しています。​翌日の​値は、​いちばん古い​1日分を​除いて​当日分を​新たに​加え、​5で​割って​求めます​(この​教材の​言い​換え)。​これを​毎日​続けて​グラフに​した​ものが、​5日​移動平均線です。

平均を​取る​5日間の​範囲が、​1日ずつずれていくので​「移動」​平均と​呼ばれます​(この​教材の​説明)。​日本証券業協会の​例では、​5日目の​値は​1日目から​5日目までの​終値の​平均、​6日目の​値は​2日目から​6日目までの​終値の​平均です。​日数を​変えれば、​10日、​25日などの​移動平均線も​作れます。

やさしく​言うと、​直近の​何日かの​終値を​ならして、​日ごとの​細かい​上下を​なだらかに​した線です。

要点

5日​移動平均は、​直近5日の​終値の​合計を​5で​割った​値です。​毎日ずらして​線にします。

5日​移動平均を​表で計算する

架空の​10日分の​終値で、​5日​移動平均を​6個出します。

次の​表は、​ある会社の​株式の​終値を​想定した​架空の​数字です。​実際の​値動きでは​ありません。​5日​移動平均は、​5日目から​出せるので、​10日分の​終値から​6個の​値が出ます。

架空の​例:10日分の​終値と​5日​移動平均​(単位⁠:⁠円⁠)

日終値5日移動平均
1⁠日目1,000―
2⁠日目1,010―
3⁠日目1,020―
4⁠日目1,030―
5⁠日目1,0401,020
6⁠日目1,0501,030
7⁠日目1,0601,040
8⁠日目1,0401,044
9⁠日目1,0201,042
1⁠0⁠日目1,0001,034

架空の​例:8日目の​5日移動平均

上の​表の​終値を​使います。​8日目の​値は、​4日目から​8日目までの​5日分の​終値で​求めます。

  1. 4日目から​8日目の​終値は、​1,030円、​1,040円、​1,050円、​1,060円、​1,040⁠円です。
  2. 合計は、​1,030+1,040+1,050+1,060+1,040=5,220⁠円です。
  3. 5で​割ると、​5,220÷5=1,044⁠円です。

8日目の​5日​移動平均は​1,044円です。​9日目は、​8日目の​計算で​いちばん古い​4日目の​終値を​外して​9日目の​終値を​加えた、​5日目から​9日目の​平均に​なります。

やさしく​言うと、​「いちばん古い​1日を​外して、​新しい​1日を​足して、​また​5で​割る」​ことを​毎日くり返します。

要点

5日​移動平均は、​直近5日の​終値の​平均です。​古い​1日を​外し、​新しい​1日を​加えて、​毎日​出します。

確認問題

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線の​向きは​何を表すか

線が​上向きなら、​直近5日の​終値の​平均が​上がってきた​ことを​表します。

架空の10日分の終値の折れ線と、5日移動平均線。終値は1日目の1,000円から7日目の1,060円まで上がり、10日目に1,000円へ下がる。5日移動平均線は5日目の1,020円から始まり、8日目の1,044円まで上がり、10日目に1,034円へ下がる。
図:架空の​10日分の​終値​(折れ線)と​5日​移動平均線。​終値が​最も​高いのは​7日目、​移動平均が​最も​高いのは⁠8⁠日目。

前の​表を​線に​すると、​移動平均線は、​終値の​折れ線よりなだらかに​なります。​6日目と​7日目は、​終値が​上がるとともに​移動平均も​上がっています。​8日目に​終値が​下がっても、​移動平均は​上がり、​9日目と​10日目になって​下がります。

これは、​移動平均に、​5日分の​古い​終値も​含まれる​ためです。​終値が​最も​高かったのは​7日目ですが、​移動平均が​最も​高いのは​1日あとの​8日目でした。​この例では、​移動平均線は​終値の​動きよりも​少し​遅れて​向きが​変わりました​(この​教材の​計算の​結果)。​日本取引所​グループ(出典「株価検索 -はじめての方へ-」を別のタブで開きます)は、​長い​期間での​株価の​方向性や​転換点を​見つけるのに​有効と​説明しています。

やさしく​言うと、​線の​向きは​「最近の​平均が、​上がってきたのか、​下がってきたのか」を​示します。​この例では、​値動きの​後から、​少し​遅れて​変わります。

要点

移動平均線の​向きは、​直近の​終値の​平均の​動きを​表します。​この例では、​終値の​動きより​少し​遅れて​変わりました。

2本の​線が​交わる、​クロスとは

日数の​違う​2本の​線が​交わる​ことを、​クロスと​呼びます。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​期間の​異なる​移動平均線を​重ねて​関係性を​見る​ことで、​大まかな​相場の​方向性を​とらえやすくなると​説明しています。​日数の​短い線を​短期線、​長い線を​長期線と​呼びます​(この​教材の​説明)。​日本取引所​グループ(出典「株価検索 -はじめての方へ-」を別のタブで開きます)の​株価チャートの​案内ページ​(2026年10月時点)では、の​短期線は​5日、​長期線は​25⁠日です。

日本証券業協会は、​短期線が​長期線を​下から​上に​突き抜ける​ことを、​上から​下に​突き抜ける​ことをと​呼び、​それぞれ上昇相場、​下降相場に​入った​ことを​示すシグナル​(相場の​状態を​知らせる​目印。​この教材の​説明)と​して​利用されていると​説明しています。​同じ用語集の​「ゴールデン・クロス」の​項目では、​中期線​(日数が​中くらいの​線。​この教材の​補足)が​長期線を​下から​突き抜ける​こととし​ています。​線の​組み合わせは、​説明に​よって​違います。

クロスの​名前と​意味​(日本証券業協会の説明⁠)

名前線の動き示すと​されるもの
ゴールデンクロス短期線が​長期線を​下から上へ上昇相場に​入ったこと
デッドクロス短期線が​長期線を​上から下へ下降相場に​入ったこと

合図として利用されている、という説明です

日本証券業協会は、​株価チャートや​移動平均線には​複数の​判別方法や​考え方が​あり、​あくまで​参考と​して​利用する​よう​述べています。​この教材は、​クロスを​売買の​合図と​して​すすめる​ものでは​ありません。

やさしく​言うと、​クロスは​「短い​期間の​平均が、​長い​期間の​平均を​追い​越した」と​いう、​線の​位置関係の​名前です。

要点

ゴールデンクロスと​デッドクロスは、​短期線と​長期線の​交わり方の​名前です。​日本証券業協会は、​シグナルと​して​利用されていると​説明し、​あくまで​参考と​して​利用する​よう​添えています。

確認問題

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将来を​予想する​線ではない

移動平均線は、​過去の​終値を​計算した線です。

移動平均線は、​過去の​終値だけを​使って​計算します。​日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​株価チャートを​過去の​株価の​動きを​グラフ化した​ものと​説明しており、​移動平均線の​説明にも、​あくまで​参考と​して​利用する​よう​添えています。​線の​向きや​クロスは、​これまでの​値動きの​特徴を​表す​もので、​これから​何が​起こるかを​教える​ものでは​ありません。

金融庁(出典「資産形成の基本(NISA特設ウェブサイト)」を別のタブで開きます)は、​株式や​投資信託などへの​投資は、​預貯金より​高いリターンを​期待できる​一方で、​元本割れの​おそれも​あると​説明しています。​移動平均線を​見ても、​この可能性は​なくなりません。​日数の​選び方や、​線の​見方に​よって、​見え方が​変わる​こともあります​(この​教材の説明⁠)⁠。

形が似ていても、同じ結果になるとは限りません

形が​似ていても、​その後の​動きが​同じに​なるとは​限りません​(この​教材の​説明)。​この教材は、​売買を​すすめる​ものでは​ありません。

やさしく​言うと、​移動平均線は​「ここまでの​動きを​なめらかに​まとめた​線」で、​「次の​動きを​当てる​線」では​ありません。

要点

移動平均線は​過去の​終値を​計算した​線で、​将来の​値動きや​利益を​保証しません。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • トレンドは、​値動きの​大きな​方向を、​上昇・下降・横ばいに​分けて​見る​言い方です​(この​教材の説明⁠)⁠。
  • 5日​移動平均は、​直近5日の​終値の​合計を​5で​割った​値で、​1日ずつずらして​毎日​出して​線にします。
  • 移動平均線の​向きは、​直近の​終値の​平均の​動きを​表し、​この例では​終値の​動きより​少し​遅れて​変わりました。
  • ゴールデンクロスと​デッドクロスは、​短期線と​長期線の​交わり方の​名前で、​日本証券業協会は、​シグナルと​して​利用されていると​説明し、​あくまで​参考と​して​利用する​よう​添えています。
  • 移動平均線は​過去の​終値を​計算した​線で、​将来の​値動きや​利益を​保証しません。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。